Kubernetes 環境でマルチクラウド対応の優れた開発者体験を提供

Tanzu Application Platform（TAP）はアプリケーション対応のモジュール式プラットフォームであり、コンプライアンス要件に適合するパブリッククラウドおよびオンプレミスのあらゆる Kubernetes クラスタで動作します。この製品は、開発チームがソフトウェアを迅速かつ安全に構築して展開するのに必要なすべてのコンポーネントがあらかじめ構成された、事前定義済みの本番環境へのパスにより、優れたマルチクラウド開発者体験を提供します。また、コンポーザブルなプラットフォームであるため、組織の好みやビジネス ニーズの変化に合わせて、チームでカスタマイズすることができます。

Tanzu Application Platform はあらゆる Kubernetes 環境で動作します。開発者と運用担当者の体験を簡素化し、最適化および効率化された DevOps 体験をエンドツーエンドで提供するため、各チームは以下のようなメリットが得られます。

• アプリケーション開発の活性化：開発者は Application Accelerator を使用することで、適切な開始点からクラウドネイティブ アプリケーションに着手できます。これらのテンプレートには、組織のベスト プラクティスやセキュリティ ポリシーとともに、スケルトン コード、構成、クラウドネイティブ パターンが含まれています。
• 開発のスピードアップ：開発者は、一貫性のあるグラフィカル ユーザー インターフェイス（GUI）により、基盤となるサービスや API の特定、およびほかのアプリケーションとの統合を容易に行えます。開発者は、Tanzu Application Platform の開発者ツールを使用しながら、各自の統合開発環境（IDE）で直接作業を行うことができます。Kubernetes クラスタで実行中のコンテナ（ローカルまたはマネージド Kubernetes クラスタ上で稼働しているコンテナ）をデバッグし、実行中のコンテナでコードをすばやく更新できるため、迅速なテストと反復が可能になります。
• 本番リリースまでのプロセスを促進：アプリケーションを Kubernetes にデプロイする際に、大量の YAML を編集する必要がなくなります。運用担当者は Supply Chain Choreographer を使用して、事前承認された本番環境へのパスを作成できます。また、自分たちの考えを反映させたり、ビジネス ニーズに合わせてカスタマイズできます。さらに、Build Service では Cloud Native Buildpacks を使用して、検証済みの構成要素からコンテナを自動的に作成したり、そのコンテナを手動操作なしで更新したりできます。こうした機能によって開発者の負担が軽減され、より強力なセキュリティ ポスチャを実現できます。

Tanzu Application Platform を使用すると、開発者はコンポーネントをつなぎ合わせるために費やしていた労力と時間を優れたソフトウェアの構築に使えるようになるため、収益を創出するアプリケーションをより短期間で市場に投入できるようになります。この結果、製品の安全性が高まるため、ダウンタイムを回避してコストを削減できるだけでなく、ブランドへの大きなダメージも回避できます。

Kubernetes の価値を実現することは容易ではありませんが、Tanzu Application Platform を使用することで、マルチクラウド Kubernetes プラットフォームから規模の経済性を得られます。Tanzu Application Platform は、Kubernetes 環境に事前定義された本番環境へのパスと、優れたエンドツーエンドのマルチクラウド開発者体験を提供することで、次のことを実現します。　

• 開発者の満足度の向上：開発者は、クラウドネイティブのパターンが事前に定義されたテンプレートにより、アプリケーションの開発を速やかに開始できます。また、開発ツールにも即座にアクセスできるようになるため、コードの反復やデバッグを迅速に行えます。
• 組織固有のニーズにも対応：事前設定されたセキュアなソフトウェア サプライ チェーンにより、アプリケーションの展開全体を自動化できます。このサプライ チェーンはコンポーザブルでカスタマイズ可能であるため、アプリケーション チームはチーム独自の考えを反映させたり、ビジネス ニーズに合わせてコンポーネントを差し替えたりできます。
• 本番環境へのスムーズなデプロイのための DevOps の具体化：アプリケーションの開発環境から本番環境への受け渡しをシームレスにするために、開発者と運用担当者の担当範囲を明確に分離します。

Tanzu Application Platform は、本番環境へのスムーズなパスを開発チームに提供し、マルチクラウド環境の Kubernetes でコードを実行できるようにすることで、安全性と拡張性を高めます。アプリケーション対応のモジュール式プラットフォームであるため、アプリケーション チームは組織の好みに合わせてカスタマイズできます。

開発者：テンプレートを使用してコード開発を開始した後、ソース コードをコンテナに変換して URL を取得し、アプリケーションをテストする作業を数分で実行できます。コンテナを構築した後は、新しいコードがコミットされたり、依存関係が追加されたりするたびに、そのコンテナが自動的にアップデートされます。また、どのように構築され、どのようなインフラストラクチャ上で実行されているかにかかわらず、内部 API 管理ポータルのおかげで、ほかのアプリケーションやデータへの接続がかつてないほど容易になりました。

運用担当者：運用担当者は、セキュリティとコンプライアンスに関する組み込みのガードレールに基づいてサプライ チェーンを構成できます。開発者はこれらの留意事項を意識することなく、コミットしたコードを本番環境にデプロイできます。運用担当者は Supply Chain Choreographer を使用して、事前承認された本番環境へのパスを作成できます。また、チームのエキスパートの意見やビジネス ニーズの変化に合わせてコンポーネントを差し替えるなど、カスタマイズすることもできます。

アプリケーション運用担当者は、Supply Chain Choreographer を使用して事前承認された本番環境へのパスを作成し、Kubernetes のリソースと既存のツールチェーン（Jenkins など）を統合できます。事前承認されたこれらのサプライ チェーンは、本番環境へのスムーズなパスを作成します。これによって、サプライチェーンのコンポーネント（テスト、ビルド、スキャン、デプロイ）のオーケストレーションが可能になり、開発者はユーザーへの価値の提供に注力でき、アプリケーション運用担当者は、本番環境のすべてのコードが承認済みのワークフローを通過したという安心感が得られます。きめ細かいデフォルトによって開発作業は容易に開始できますが、VMware が選択したいずれかのコンポーネントがニーズに合わない場合、アプリケーション運用チームはそれぞれの要件や好みに合わせてコンポーネントを差し替えることができます。